「今日は“音”だけで一日を楽しんでみよう」
そんな一言から、わが家の休日はいつもと違う空気に包まれました。
きっかけは、小学校の音楽発表会で長男が木琴を叩く姿。
その澄んだ音色がずっと耳に残り、帰り道に「音っていろんな形があるんだね」という話になり、「じゃあ次の休みにやってみよう!」と盛り上がったのです。
テレビもゲームもお休み。
耳を澄ませて過ごすと、普段は流してしまう音が、こんなにもたくさんあったのかと驚きます。
そして何より、家族の会話が増えて、笑顔が絶えない一日になりました。
1. 朝は「音探しビンゴ」でスタート
起きてすぐ、ベランダで耳を澄ませます。
「チュンチュン」…スズメの声。
遠くで「カン、カン」と工事の音。
風が木を揺らして「サワサワ」と葉がこすれる音。
子どもたちは紙とペンを持ち、聞こえた音を記録していきます。
この日のビンゴカードはこんな感じ。
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鳥の声
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車やバイク
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足音
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笑い声
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水の音
長男は、歩道で自転車のブレーキ音を聞きつけて「キーッって書いとこう!」と大喜び。
次女は、「あ、ゴミ収集車!」と低音を真似して笑わせます。
応用アイデア
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季節ごとにカードを変える(秋は落ち葉の音、冬は雪の踏みしめ音など)
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家の中バージョンも作って、小雨の日も楽しめるようにする
2. 台所は“音楽ステージ”に変身
朝ごはんの準備中、台所からも様々な音が生まれます。
フライパンの「ジュワー」、包丁の「トントン」、トースターの「チーン」。
次女は木べらで鍋を叩いてリズムを刻み、長男はボウルをドラム代わりに「ドンドン」。
ゲーム化すると盛り上がる
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「どの音か当てクイズ」:目を閉じて音だけで器具を当てる
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「同じ音探し」:鍋の蓋とお皿など、似た響きを探す
水の音も面白く、コップに水を入れる量を変えて音階を作る「水の楽器」に夢中になりました。
3. 午前中は“音の工作”タイム
食後は音が出るおもちゃ作り。
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割りばしギター:輪ゴムを張ってはじくと、意外と低い音
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紙コップ太鼓:風船を張って叩くと「ポンッ!」と軽快
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ペットボトルマラカス:中身を変えると音も変化
米のサラサラ音、小石のゴロゴロ音、ビーズのシャカシャカ音。
子どもたちは中身を入れ替えながら「これは雨みたいな音だね!」と発見を楽しみます。
豆知識
マラカスは中身が軽いほど高い音、重いほど低い音が出やすい。
音の変化を観察しながら作ると、ちょっとした理科実験にもなります。
4. お昼は“音が主役”の食卓
お昼ごはんは、音の楽しさを意識したメニュー。
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レタスやきゅうりの「シャキシャキ」
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唐揚げの「サクッ」
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お味噌汁をすする「ズズー」
一口ごとに「今の音聞こえた?」と笑い合いながら食べると、ゆっくり味わう習慣にもつながります。
食器を軽く叩いて「食器音楽会」をしたら、同じ陶器でも音が違ってびっくり。
5. 午後は公園で“外の音”探し
近所の公園に着くと、耳を澄ませます。
すべり台の「シュー」、砂場の「ザクザク」、落ち葉の「カサカサ」。
ボールが地面に当たる「ドン」という響きが、秋空に心地よく響きます。
ベンチに座って30分ほど「音日記」をつけました。
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長男:「カラスがガーって鳴いてた」
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次女:「落ち葉の音は紙みたいだった」
ポイント
スマホの録音アプリで音を記録しておくと、帰宅後の振り返りが盛り上がります。
6. 夕方は“音の物語づくり”
帰宅後、録音した音を聞きながら、その音だけで物語を作る遊びをしました。
「シャカシャカの町にズズーがやってきたら、ドンが追いかけてきた」
子どもの発想は自由で、親もつい本気で物語に参加します。
最後は、録音した音をBGMにしてスライドショーを作り、その日のハイライトを鑑賞。
「この音、あの時のだ!」と盛り上がり、休日の締めくくりになりました。
まとめ
“音”をテーマにした一日は、耳だけでなく心も研ぎ澄まされます。
いつも聞き流していた生活音が、特別な音楽のように感じられ、家族の会話も自然と増えました。
次の休日は、あなたの家でも“音の一日チャレンジ”をしてみませんか?
お金も特別な道具も不要。ただ耳を開いてみるだけで、世界はもっと面白くなります。